NaCl Blog

細かすぎて見つからなかったmrubyの非互換

こんにちは。yhara@NaCl松江本社です。本記事はmruby Advent Calendar 2016の6日目のエントリです。

mrubyとは

mrubyは組み込み用途のために作られたRuby処理系です。言語仕様としてはCRubyとほぼ同じですが、BignumやRegexpがないなど一部に制約があります。mrubyにはmrbgemsというRubyGemsに似た仕組みがあるため、足らない機能はmrbgemsによって補うことができます。

用途としてはハードウェアへの組み込みの他、nginxのようなソフトウェアに組み込んだり、あるいはmrubyプログラムを単一の実行のバイナリにすることができるという特徴からMItamaeのようにサーバ管理の文脈で名前を聞くことも増えています。

CRubyとの互換性

mrubyのコードベースはCRubyとは独立しているため、CRubyにはないバグが存在していることもあります。例えばCRubyのtest/basictestの中にも、mrubyでは動かないものがありました。以下はそれらの、細かすぎて今まで発見されていなかった非互換をまとめたものです。特に実生活に役立ったりはしないと思いますが、「うわー細かい…」と思いながら見てもらえればと思います。


VagrantのDocker Provider

西田雄也と申します.
長女(5)に嫌われているのか3歳の中頃からお風呂に誘うと「お父さんやだ.一人で入る.」と言われます.

本稿の想定読者: Vagrantを使っている方

開発環境を作成するのに便利なVagrantですが,2014-05にリリースされた1.6からはDocker Providerが標準で使えるようになっています.これはVirtualBoxの代わりにDockerを使って同様の環境を用意するもので,VirtualBoxよりもDockerの方が隔離レベルが低い分,仮想環境の構築・起動を短時間で行える利点があります.

筆者は作成したItamaeレシピを動かしたり,レシピの処理結果をServerspecで試験する環境として使っています.

本稿ではそんなVagrantのDocker Providerの使い方を紹介します.


Ruby開発合宿

ビーチ

NaClの前田です。

柴田さんの発案でRubyWorld Confernece後の週末に松江でRubyの開発合宿をしようということになり、遠方から来られる方の宿泊費や交通費をRubyアソシエーションが負担する形で11/5〜6に開発合宿を行いました。

柴田さんの他、笹田さん、中田さん、成瀬さん、田中さん、武者さん、松田さんが参加されました。

弊社からは橋本君と私の2名で参加しました。


getpeername(2)がENOTCONNを返すとき

釜揚げそば

NaClの前田です。

松江はそろそろ寒くなって来て、バイクに乗るのがつらい反面、釜揚げそばが美味しい季節になって来ました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。

ちょっと先の話になりますが、12/28の年末ジャンボしまね企業博という何やら景気の良さそうなイベントでブースの留守番をする予定ですので、興味がある方がいたら遊びに来てください(リンク先は企業向けの募集ページです)。

さて、今日はEventMachineを使ったTCPサーバアプリケーションでEM::Connection#get_peernamenilを返すという障害報告があったので、ちょっと調べてみました。


Character Propertiesについて

こんにちは。NaCl東京支社の小田です。AdaにType Parametersがあったことに驚いている、生粋のRailsプログラマです(^^)。今、上司からたまたま勧められた萩谷昌己さんの「ソフトウェア考現学」を読んでいます。私が生まれた年にかかれた古い本ですが、time-testedな記述も多く、とても楽しみながら読んでいます。生まれ年の本を読む格別は、生まれ年のワインを飲むそれに似ているとよく言われますが、それを実感しています。以下は、その本のまえがきの一部になります。溢れ出る仏教感から諸行無常の鐘の音がきっと聞こえるはずです。興味がわいた方はぜひ。

ソフトウェアとは、流行り歌のようなものではないかと思うことがある。昨日あんなに流行っていたあの歌も、今日はすっかり忘れ去られてしまっている。今日には今日の歌が流れ、明日には明日の歌が作られる。そんな流行り歌に、進歩というものがあるはずもなし、毎日耐えることなく作られてゆく無数の歌の中で、たまたまその時代と同期することのできた歌が街角に流れ、それを口ずさむ人々の心をほんの一瞬だけ潤すのである。

ソフトウェアにも同じようなことがいえる。昨日はあんなに流行っていたプログラミング言語やオペレーティング・システムが、今日にはすっかり忘れ去られてしまっている。人々は、貪欲なまでに、新しいものを追い続けている。

さて、今日はRubyの正規表現のリテラル内で使用できるCharacter Propertiesを紹介します。簡単な使い方と内在する問題、その問題への対応方法をご紹介します。この記事でこの機能の使用機会が増えれば幸いです。