Macにスモウルビー(Smalruby)の実行環境をインストールする

NaClの石飛です。

今回はmacOS High Sierraを対象としたスモウルビー実行環境のインストール方法を紹介します。

スモウルビーとは、NPO法人Rubyプログラミング少年団の開発している、命令ブロックを組み合わせてプログラミングを行うことができるソフトウェアです。

スモウルビーをWindowsで使う場合は、インストーラが用意されているため、簡単にインストールできます。
しかしながら、Macで使う場合はインストーラがないために少し敷居が高くなっています。そこで、今回はMac向けのインストール手順を説明しようと思います。^1

Rubyのインストール

まずはRubyのインストールを行います。

Macの場合、最初からRubyの実行環境がインストールされていますが、筆者はそれを使っていません。
仕事や趣味で、複数のバージョンのrubyを切り替えて使うことが多いため、anyenvとrbenvを利用して、別途rubyをインストールし必要に応じてバージョンの切り替えができる環境を用意しています。
そこで、今回も、anyenvとrbenvを利用して、smalruby-editorが対応している2.3系の最新版であるruby 2.3.5をインストールします。

以下のコマンドでanyenvをインストールします

今回はbashを利用しているため、anyenvのドキュメントに記載されている.your_profileの箇所を.bash_profileとしていますが、zshを使っている方などは適宜読み替えてください。

$ git clone https://github.com/riywo/anyenv ~/.anyenv
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile
$ echo 'eval "$(anyenv init -)"' >> ~/.bash_profile
$ exec $SHELL -l

次にrubyのインストールとバージョン管理を行うrbenvとruby本体のインストールを行います。

$ anyenv install rbenv
$ exec $SHELL -l
$ rbenv install 2.3.5
$ rbenv global 2.3.5

インストール完了後に$ ruby -vを実行し下記のように表示されればRubyのインストールは完了です。

$ ruby -v
ruby 2.3.5p376 (2017-09-14 revision 59905) [x86_64-darwin17]

Homebrewのインストール

Homebrewは、Mac用のパッケージ管理ソフトウェアです。
簡単にソフトウェアをインストールしたり、インストール済みのソフトウェアを一覧で取得したりできます。

dxruby_sdlの動作に必要なライブラリをインストールするために利用するので、Homebrewのウェブサイトに従ってHomebrewのインストールを行います。

dxruby_sdlのインストール

スモウルビーはDXRubyというWindowsでDirectXを用いてゲームを作成するためのライブラリを利用していますが、Macの場合はDirectXが使えないため、DXRubyの互換機能を提供する、dxruby_sdlを利用します。

dxruby_sdlではSDLとSGEの機能を利用しているため、下記のコマンドでSDLとSGEのインストールを行います。

$ brew install sdl sdl_image sdl_mixer sdl_ttf https://gist.githubusercontent.com/ymmtmdk/5b15f2b06aef5549eb5a/raw/ebf4c9758b1f772f0f6073e7b2bdbb5e9665ee74/libsge.rb

必要なライブラリのインストール完了後、dxruby_sdl本体のインストールを行います。

$ gem install dxruby_sdl

フォントのインストール

スモウルビーをMacで利用するためには、

梅フォント
Osakaフォント
IPA ゴシック
IPA Pゴシック

のいずれかのフォントがインストールされている必要があります。

フォントのインストールについては、以下のリンクを参考にしてください。

smalruby/smalruby-editorのインストール

最後にエディタ本体であるsmalruby-editorと実行環境であるsmalrubyをインストールします

$ gem install smalruby
$ gem install smalruby-editor

インストール完了後以下のコマンドを実行すると、ブラウザが自動で起動しスモウルビーの画面が表示されます。

$ smalruby-editor

まとめ

以上、Macでのスモウルビーの実行環境のインストール手順を紹介しました。

Windowsへのインストールと異なり事前の環境構築やコマンド操作が必要となりますが、スモウルビーに興味がある方はぜひインストールしてみてください。

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